限られたリソースで会社を運営していかなければならない
中小企業にとって、
人材をより有効に活用していくことは大切なことですよね。
同じ予算と手間をかけるからには
より有効に活躍してほしい。
ただ、せっかく採用した人材を有効に活用しようにも
そもそものポテンシャルは一定レベルは必要。
ただ、そのポテンシャルを持つ人材獲得に向けた競争が熾烈であることもまた事実。
そのためにはより優秀な人材を適切なタイミングで採用活動する必要があります。
今回はそのためのタイミングについてお話しします。
① 人材を採用したいと思うタイミング
② 本当に人材を採用するべきタイミング
③ 中小企業にとって最善の人材採用のタイミング
④ まとめ
① 人材を採用したいと思うタイミング
直感的に人材を採用したいなと思うタイミングはどんなときでしょうか?
それは“忙しい時期”ですよね。
それも、毎年必ず忙しくなる、繁忙期などではなく
仕事がたくさんある。景気がいい時ですよね。
景気がよくなると売り上げが伸びていきますからね。
今ある仕事をこなすことも含めて人手が欲しくなりますよね。
景気もイイから、資金にも余力があり、人材採用にも積極的になりますよね。
問題はそのタイミングが中小企業にとって本当に適切なタイミングなのかということです。
② 本当に人材を採用するべきタイミング
“仕事があって、資金にもゆとりがあるんだから
それが適切なタイミングに決まっているじゃないか“
という声が聞こえてきそうですね。
まぁ、聞いてください。
このタイミングは二つの意味で適切ではありません。
(ⅰ)大手企業もこのタイミングで採用活動するため競争が激しい
(ⅱ)採用した人材が戦力化するまでのタイムラグ
順に見ていきましょう。
(ⅰ) 大手企業もこのタイミングで採用活動するため競争が激しい
これは簡単ですね。
どこも同じようなことを考えるので、
大手に限らず中小企業のライバルも含めて人材採用に積極的になります。
そうなると、優秀な人材は大手を含めて知名度と待遇がよい方に流れます。
よほどの差別化をするか、条件を引き上げるでもしないと
中小企業は見向きしてもらえませんね。
さらに、人材を採用できたとしても費用や待遇に見合った水準の人材を獲得しずらいという側面もあります。
(ⅱ)採用した人材が戦力化するまでのタイムラグ
そもそも、人材を採用して、明日から即戦力となるかというと疑問符が付きます。
即戦力でもない限り採用したその日から活躍するということはないですよね。 (即戦力ですら、一定の研修や慣れ、完熟期間というのは必要ですね)
特に若手の場合は仕事を覚えたり、実力をつけたり問いのには時間がかかりますね。
極端な話、2~3年はかかります。
この“2~3年”というのが肝ですね。
採用した時は景気がいい時です。
景気がいい時というのは思っている以上に短いです。
だいたい2~3年といったところでしょう。
この大切な2~3年という景気がいい時期に人材育成に充ててしまうと、
採用した人材が活躍しだすのはどういった時期か?
それは“景気の後退局面”です。
景気の後退局面は仕事が少ないかったり、市場が縮小するタイミングなので
成果を上げるのが大変になります。
まだ経験が浅い時などは成果を上げたり、仕事をこなすことで
仕事を覚え、レベルアップするものです。
しかし、その時期を景気後退局面で過ごしてしまうと
人材の育成もうまくいかなくなってしまう上、
景気が悪く、資金的なゆとりがない時に
育ち切らない人材に対する人件費が財務を圧迫する可能性すらあります。
③ 中小企業にとって最善の人材採用のタイミング
ココまで見てみれば、
中小企業が人材を採用するべき適切なタイミングが見えてきますね。
それは
“景気が悪い時”
ですね。
間違っていないですからね。
景気が悪い時というのは、
他社も採用に積極的ではないことが多いので
競合が少ないです。
そのため、優秀な人材へもアクセスしやすいし、
条件も好景気の時に比べるとおさえることができます。
また、
景気が悪い時に採用した人材というのは
景気が悪い~回復するまで
の期間を育成に充てることができます。
そうすると、
彼らがちょうど一人前になるころに
好景気のタイミングが訪れます。
一人前になった人材たちに好景気で仕事が多い時に
存分に活躍してもらうことができます。
財務的には景気の後退局面(もしくは底)に
人件費の負担があるのは同じですが、
景気がよい時を活かしきるという意味でも
景気後退局面に採用するほうが合理的です。
この、景気後退局面に増える人件費をどう賄うか、
準備するかはまた別紙にて説明しますね。
④ まとめ
投資にしても人材採用、勝負事
何にしても、ほかの人、周りと同じようなタイミングで同じことをしていても
勝つことは難しいですね。
近視眼にならず、
景気循環のサイクルと他社の動きまで考慮しながら
より合理的かつ適切なタイミングを計って
準備をし、行動を起こすことが
より良い人材を
よりよいタイミングで
より活躍してもらうように
採用していくポイントになります。
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