貴重なリソースをさいて採用した人材
少しでも有効に会社の業績発展に寄与してもらいたいものですよね。
そのためには、
人材に想定通りに育ってほしいものですよね。
そんな強い思いの中で
どのようにして、人材を育成していこうか
悩ましいところですよね。
今回は、少しでも会社の業績向上に寄与する人材を得るためになすべきことについて説明しますね。
① 従業員と理念を共有することの意義
② 理念を共有できる人材はどんな人材か
③ 理念を共有する人材を育てる以前するべきこと
④ まとめ
① 従業員と理念を共有することの意義
そもそも、会社と従業員が経営理念を共有する意義とは何なのでしょうか?
中小企業にとって、
人材とは一番の生産設備です。
しかし、この
“人材=生産設備”という言葉のニュアンスが
昨今、急激に変わってきていますね。
以前は、今日的なとらえ方を言えば
機械のON/OFFスイッチを押すマシーンでしたね。
現在の様なデジタル機器が発達、普及する前は機械というのは
一度動かし始めたら、故障(不具合)が生じるまでは
延々と動き続けるものでした。
それをON/OFFを切り替えるためのマシーン(設備)が人材でした。
ON/OFFを簡単にタイマーで切り替えられたり
そういった切り替えや管理をデジタル機器やAIがやってくれるのが当たり前の
今から考えるとピンとこないですよね。
しかし、機械の構造上、
機械はモーターなどの駆動機関が出来上がり
それの管理や制御機器が後から出来上がっていったという流れから考えると
人というのはその狭間で機械の一部として機能していたのです。
このような
機械の一部として人材をとらえ、利用していた時には
会社と従業が理念を共有している必要は全くありませんでした。
何せ、人は機会の一部です。
極端な話、今でいう
CPUみたいなものでした。
では、現在はどうでしょうか?
機械のON/OFFのような簡単な切替から
テンポや周辺状況への適合等、
状況と照らし合わせて機械の稼働状況をコントロールするようなことは
敢えて、人間がやる必要はないですよね。
文字通りCPUがする作業ですよね。
AIの発展により、
以前の人間が“生産設備”として担っていた部分は
どんどん、機械が担うようになってきているのは
言うまでもありませんね。
これまで“人が生産設備として担っていた仕事”というのは
機械が最も得意としていますね。
そのような状況に
“人”が”人として”活躍するためには
機械との差別化が必要になってきます。
極端な話、
機械は計算が得意なのです。
計算が得意な機械と差別化を図るためには
機械がどこで動けばよいのか。
機械に何をさせるか。
そういったものを最適化させるための調整や発想。
一見関係のないようなものの本質を見出して
異なるものを一つのコンセプトに基づいてかけ合わせる。
顧客や相手の心情にまでとらえて、
必要なことや突破口を見出す。
といった様なことに
“人”が機械とは違う
“人”として生きる道を見出さなければなりません。
当然、機械がもっと発展していけば
“人”が“人”として活躍できる領分はもっともっと狭くなるかもしれません。
しかし、取り急ぎ、現代においては
上記のことを意識して考えましょう。
使い古された表現をすると
“考えること”が人に求められることになります。
“計算すること”とは違うことに注意が必要です。
自分の頭で考えるうえで大切なことが三つあります。
(ⅰ)知識と経験 (ⅱ)知識を活用するためのノウハウ
(ⅲ)知識とノウハウをどちらの方向に活かしていくかを考えるための指針
大切なのは(ⅲ)です。
(ⅰ)と(ⅱ)というのは一度得てしまい、
機械に入力すれば、ある程度再現できなくはないです。
しかし(ⅲ)指針というのはそうもいきません。
企業活動において
“指針”というのはとかく抽象的です。
抽象的なことの本質を理解して、
複雑性を持つ現状や
一見関係ないこと同士を掛け合わせるというのは
現段階で機械がまだ実現しえない領域です。
この“指針”というのは、
現代企業活動の中では “理念”と言い換えることができるでしょう。
機械とは違う仕事を
“人”がしていくためには
企業活動を支える
“人材”と“理念”という名の指針を共有することが
非常に大切になってくるのです。
② 理念を共有できる人材とはどんな人か
会社の企業理念を従業員に共有すること、理解させること
理念に基づいた行動をとらせること。
これらは会社経営者の永遠の課題でしょう。
こと、規模や資金力、ネームバリューなどに多くを期待できない
中小業にとってはより一層、申告でしょう。
企業側も従業員に企業理念を共有させるため、
それに基づいた行動をとらすために、
採用直後から、あの手この手で
取り組んでいますね。
・企業理念を丸暗記させて大声で叫ばせる、毎朝唱和させる
・研修などで理念を再確認させる
・営業会議などで、締め上げる
効果や意味があるかどうかはさておき、
色々な手法がとられていますよね。
上記三つのうち、真ん中を除くものは
私も会社員時代に勤めていた会社で実践されていましたね。
今思い返してみても心が洗われる思い出ばかりですね
泥水で。
ちなみに、意味が分からなくても
声を出して読み上げ続ける、という手法は
素読といって科挙のための試験勉強や江戸時代までは論語の習得、
現代では語学の習得には用いられている手法です。
ただ、前提として幼少期に有効な手段であって
頭の凝り固まった、もしくは会社に対して疑いの目を向けている
大の大人に対してやらせる手法かどうかは疑問が残りますね。
やらせる側にも知性と品性が求められるということですね。
頭が凝り固まった大人や
会社の言っている理念に疑いの目を向けていたり、
斜に構えているような人には
正直な話、いくら口を酸っぱくして
経営理念をといても
効果は薄いかもしれませんね。
はっきり言って、
人間的に、会社の理念に共感できない人間には
何を言っても効果はあまり大きくないといのです。
こういってしまっては身も蓋も底もなくなってしまうので
一定の再現度を持たせるための研修などもあります。
あまり、理念を共有するための人間性という土台を持ち合わせていない人材に対しては
意地を張らずに
外部の研修会社の理念共有のためのプログラムを利用するほうがよいでしょう。
社内のリソースを割くには効率が悪すぎます。
もう一つ、注意しておくと
会社がお題目として掲げている理念が
会社の実態と乖離している場合もあまり意味はありません。
共有しようにも従業員が目にしているものが
お題目と全く違うと
しらけてしまって当然ですからね。
そういう場合も意地を張らずに
もう一度、経営理念を見直し、再構築しましょう。
③ 理念を共有する人材を育てる以前にするべきこと
ここまで述べると、さすがに察しがつきますよね。
企業の経営理念を従業員と共有するための取り組みというのは
採用してからでは遅いのです。
会社と理念を共有できる素養と人間性を持った人材を採用しなければ
企業理念を共有しようなど土台無理なのです。
仮にできたとしてもサンスクリット語しか話せない22歳の人に
ゼロから日本語ペラペラにさせる様な労力が必要なのです。
其の労力を考えると、理念を共有できる人材を採用するほうがよほど効率的です。
では、どうすればよいのか。
モノには順序というものがあります。
いきなり、採用する人材を見極めることを考える前に
人材を見極める人材を教育する必要があります。
つまり、採用担当者にきちんと会社の経営理念を理解させ共感させる必要があります。
採用担当者が経営理念を理解して、
経営理念を共有できる素養のある人間を見極めてくれないと
何も始まらないのです。
会社にはいろいろな部署の人材がいますが、
一番最優先で理念の教育をしなければならないのは
“人事部の採用担当者”です。
どのように採用担当者に
会社の企業理念を共有させ、
人材に企業理念を共有する素養があるかを見極められるようにするかについては
別途紙面を割きます。
④ まとめ
とかく、会社の経営理念を共有と考えると、
人材を採用してからと考えがちですが、
本当の勝負は“人材採用後”ではなく
“人材採用”の段階から始まっています。
その、未来の人材を見極める
採用担当者が最優先で会社の理念を徹底的に理解、共感してもらわなければいけない人材なのです。
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