中小企業にとって人材育成というのはいつも悩みの種ですよね。
一口に人材育成と言っても
色々な手法がありますし、
色々な問題が出てきます。
今回はマネージャが育成すべき人材に対して
どのように向き合っていけばよいかについて説明します。
① 人材育成に適正のある人材の特徴
② マネージャーが持つべき“言葉”とは
③ 人材のレベル別、指導法
④ まとめ
① 人材育成に適正のある人材の特徴
人材育成と言えば、
育成される側(若手)をどう扱えばよいか、
ということに着目しがちですが、
忘れてはいけない視点というモノがあります。
それは、マネージメントや人材育成を担う人材の特性というものです。
ここで、マネージメントや人材育成に適性がない人材を登用してしまうと
組織的な人材育成がうまくいかず
組織の人材ピラミッドがいびつになってしまいます。
では、人材育成、マネージャーに適性がある人材とはどういった人材なのか?
それを考える前に、
マネージャーとはどういうことが求められているかを考える必要があります。
マネージャーというのは
組織の人員に成果を上げさせることを求められています。
自分が100点のプレイをできることを求められるのではなく、
組織の全員に80点を再現させることが求められるのです。
つまり
“再現性”が重要になのです。
マネージャーに適性のある人材というのは
“再現性”を生み出すための“言葉”を持っている人材なのです。
人材育成に適性のある人材については以前の
という記事に詳しく説明しています。
こちらも参考にしてみてください。
② マネージャーが持つべき“言葉”とは
マネージャーが持つべき“言葉”とは
部下に再現性を持たせるための言葉なのです。
1~10まで業務を細分化し、
業務を細分化し、
その細分化された業務内容を意義と進め方を説明できる言葉です。
極端な話、
指先一本の動かし方を説明するくらいの感覚まで
事象を細分化して、
言語化し、説明し、行動を促すことができなくてはなりません。
小学校に上がる前の子供に
文字の概念を伝えることができるようなら
その人はマネージャーの適性がある可能性は高いでしょう。
③ 人材のレベル別、指導法
いくら、他人に自分のできることを“再現”させるための言葉を持っていても
それを使いこなせないようでは宝の持ち腐れです。
そして、その“言葉”というのは
使い分けが肝になっています。
どのように使い分ければよいのかを部下のレベル別に説明していきます。
○仕事ができる人材に対して
仕事ができる人材というのは、1のことを伝えると
勝手に意図や意義を考え、自ら道筋を考えて、行動力も豊かです。
放っておいても勝手にやります。
このような人材に対して、あまり言葉は必要ありません。
指針と、やってはいけないNG項目(とその意図)だけ説明しておけば十分でしょう。
実は、多くのマネージメントの立場にいる方たちは
部下にこうなってほしいと思ってしまいますよね。
しかし、言うまでもなく、
こういった人材は少数派、希少種です。
ここに合わせてモノを考えるのがそもそもの間違いです。
○普通の人材について
普通の人材。
普通と言っても色々とありますが、
ここで言う普通は、
言われたことはできる人材ですね。
自分で意図を理解する、自ら手法を考え行動する。
といったことまでは期待できませんが、
言われたことはできる。
やるべきことを言われれば、
うまくできるかどうかは別にして、
そこそこ試行錯誤しながら行動できます。
マネージメントを担う側からするとせめて、
これくらいの人材は採用してほしいなと思いますよね。
こういった人材に対しては、
一から十まですべてを語る必要は少ないでしょう。
こういった人材に対しては
1,3,7,10といった感じで
要所要所のマイルストーンを置いてあげたり
大枠を伝えて、要所要所のアドバイスができればよいのです。
○できの悪い人材に対して
さて、組織運営を担う人材からすると
一番頭が痛い人材というのがこの
できの悪い人材です。
これは、言葉にするまでもありませんが、
自ら行動できない、
行動できたとしてもトンチンカンな方向へ
トンチンカンな行動をとるような人間ですね。
基本的に、論理的な思考ができない人間であったり、
行動力がない人材だったりします。
できの悪い人材の姿というのは言葉にすると無数にある上に、
語らずとも、マネージャーの方々も多くのことを思い浮かべられると思うので
この辺にしておきます。
このできの悪い人材への向き合い方というのが
悲しいかな、マネージャーの腕の見せ所ですね。
こういった人材に対しては
一から十まですべてを手取り足取り説明する必要があります。
それこそ、
指一本の動かし方から説明する必要があります。
④ まとめ
組織において人材育成を担っている方々の多くが
上記の“仕事ができる人材”
を求め、それを基準にして、人材育成を考えてしまいます。
しかし、何度も言いますが、
そういった人材は少数派、希少種です。
そこに基準を置くからがっかりしたり、
不満が出てくるのです。
基準を ”できない人材“にまで落とし込んでください。
できない人材に基準を置いて
一から十までの言葉を紡げれば、
“仕事ができる人材”“普通の人材”に向き合ったときには
言葉を必要に応じて減らしていけばよいのです。
人材を育成していくために大切なことは二つ
○マネージャーは一から十までの言葉を用意し、使いこなせるようにする
○基準は“仕事ができる人材”
この二つを意識していけば
組織としての人材育成と業務の再現性が高まっていくでしょう。
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